ちょっと前のことですが、日銀の総裁が任期切になったのに後任が決まらず空席となっています。これに対しては与党、野党の対応について新聞にいろんな論評が書かれています。
私はQCDという観点からちょっとだけ書いてみたいと思います。QCDというのは
Q=Quality つまり品質 政治で言えばどのような政策をたてて実行するか?
C=Cost これは経費 小さい政府にするか大きな政府にするかとか無駄をなくすか?
D=Delivery 納期、いつまでにやるか?
Quality:
もともと政治のQualityについてはあまり期待していません。政策立案がお粗末です。官僚が立案した政策にしたがっているだけです。官僚は明治以来自分の持っている権限を手放そうとしませんからQuality(=国民の利益)が良いわけがありません。小泉時代は官僚から距離を置いた政策を推し進めて評価できますがBushよりの政策でありいただけません。
会社でもは個々の製品仕様(=政策)を決めるとき顧客の声を聞いて決めます。今回の日銀総裁の騒動の時顧客(=国民)の声を聞いた形跡はありません。政党の身勝手だけが浮き彫りにされています。
また会社ではステークホルダーに対して事業計画を説明しそれが気にいらなければ株価に反映されます。今の政治は支持率に反映されるのでしょうがまず国の事業計画が不明確なので明確な判断ができません。また支持率が下がっても他社の株を買うことができません。この国がいやになったら他の国の国籍になるくらいのことをすればいいんでしょう。
さて日銀総裁について言えばどんな総裁が必要かという議論が全くなかったですね。日本の金融政策は今の低金利でいいのか、それとも高金利政策で円高に誘導するのか?それに対して政治はこういう施策をとるから日銀にはこういう考えが必要だ。この部分がQualityにあたると思うのですが。財務省出身だからだめとか?金融と財政の分離が必要?少なくとも福井時代の不適切な金利UPの動きは政治からは独立はしていたけど正しい方向とは言えなかったと思う。政治との分離以前に目指すべき方向とそれを具現化する人材という観点で選んでほしい。それに三権分立のうち立法と行政が一体化している今の状態を民主党は黙認してなんで日銀総裁だけ目の敵にするのか?そちらを真っ先に切り込んでほしい。やはり政権をとった時に官僚にそっぽを向かれると困るのでご機嫌をとっているとしか思えない。自民・民主とも具体的な議論もなしに総裁を空席にし、すごく厳しい景気後退を乗り切れるのか!会社では考えられない失態だ。まあ金利もこれ以上下げる余地は無いし量的緩和を行ってもしょうがないし日本は魅力的な投資市場では無くなっているし総裁が居ても居なくても変わりないと見切ったのかな?
Cost:
Costも気に入りません。国の税金の無駄使いは枚挙がありません。いろんなことが報道されています。たとえば年金に関しては、「どんな手段を使ってでも年金の加入者を明確にします!」と言っています。でもちょっと待った!年金の加入状況を確認するためにまた税金を使うのか!税金をつかって自分たちの失敗をカバーするのか?そうじゃないだろう。自分たちの給料を返上して調査の原資してくれ!特に天下りの人たち。それがCost意識というものだろう。 歴代の社会保険庁の幹部の給与と退職金をさかのぼって徴収すればせめて郵便代くらいでるかもよ。
よく会社でこれが自分の金だったらどうするか考えて使え!といわれます。この言い方も気に入りません。何故会社にいるかというと自分の力では動かせない金を使って利益を生むことができるからです。これを自分の家計と同じ感覚で操っていたら何もできません。しかし国に関して言えば何も利益を生まないのに(一部の省庁は利益を生むサイクルに入っているかもしれません)大きな顔をして自分の家計と何桁も違う金を動かしているのです。これらの利益を生み出さない人たちこそ家計の感覚で予算を立ててほしいものです。 無理でしょうがね、、
Delivery:
納期は最近非常に悪いです。納期こそが品質をもカバーすることもある。小泉はあんなに大風呂敷を広げてできるわけないと思ったけど納期意識は比較的高かったです。もともとの事業計画は評価できたけど、途中で拡大解釈して水の泡になってしまった。橋本も大風呂敷を広げて結局収拾がつかなくて腰砕けになったというイメージですね。それに比べると小泉はパフォーマンスだけはうまくやった。福田は納期意識が無いですね。会社勤めした経験があるからわかっているはずと思うのだが、、 判っていなね。本当に大事な案件なら自分で旗を振ってでも納期を間に合わせる。でも振れないのは党内に遠慮しているからだろう。 一国の長を勤めるなら人への遠慮や気遣いをしていてはだめだ。何が本当に大切なのか考えたら自分ひとりがいい子ちゃんでいる道を選んではだめだ。少なくとも納期意識を持っているというパフォーマンスだけでもすればいいのに。それすらしないのはやはり気を遣っているから? 今の納期感覚で言うとガソリン税の特定財源の件も後手に回るのは必須。それほど納期に対するコミッションは重要なことだ。
だんだん激高してきたけど、今の官僚や政治家をビジネススクールやプロジェクトマネージメントの研修を受けさせて鍛えることと、民間人の感覚で政治の監査をする仕組みが必要だろう。
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