2008年12月22日月曜日

英国の農業について

かみさんが「面白いテレビをやってるからおいで!」と言う。なんだろう?エンタの神様?

行ってみるとNHKが英国の農業を取材した番組をやっている。

英国は農業に対する補助を行う際に農業の所得補償ではなく農業が国土の環境を守っていることに対する報酬として補助金を支払っているという。ある農家は農業収入が290万円に対して環境保全の報酬が1000万円程度だそうだ。これは政府が保護している地域である。保護地区以外は環境保全の報酬がほとんどなく農家は成り立たない状況であり日本と全く同じだ。線引きに関しては問題はあろうが少なくとも指定地域の農地の保護はできる。
日本では線引きにより市街化調整区域になっても農業では食っていけないし後継者も居ないから荒地となってしまうこともあるだろう。 つまり日本では保護すべき地域の保護もできない場合がある。

また英国のある地方では地方自治体が農地を所有し意欲ある農家に貸す。これにより農地の保護ができる。以前も書いたが日本は農地改革により農地が分散し個人の都合で転用されてしまう。逆農地改革?がいいのかわからないが農地を集約し、しっかりと農地経営ができるところが所有すべきだ。

地産地消。これは英国では普通だ。ほとんどがScotlandさんの農畜産物だ。ただ最近Scotland産の肉に病気がありアイルランドから輸入しているという話しも聞いたことがある。日本でも一時のように中国からの輸入品を使わず最近は地元の産物を使う傾向になっていると聞く。エネルギー消費削減にもなるし大変重要なことだ。

英国もこのような仕組みにする際には反対があったと思う。また今でも不公平だと思う人も居るだろう。でもやらなければならないから粘り強く国民を説得して実現したと思う。かみさんの実家では農業をやっているが農業は所得はマイナスだ。それでも続けたいと思うのは代々受け継いで来た農地を守りたいという気持ちと日本の国土を保全したいという気持ちだ。日本も英国のように農地の保護をしないと国土は荒れ果てて取り返しがつかなくなる。

テレビ番組を見ながらかみさんは英国に来て政治に目覚めた!といっている。本当に嬉しいことだ。国民の声が政治を動かすようになって欲しい。

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