2008年2月16日土曜日

英国の技術者採用について

この週末はすごく天気がいいです。
今日は、地元の大型安売り店に行ってきました。COSTCOというところです。日本にも出店しています。二人で「今日はこすっとこどっこいに行くぞ!」と言って喜んでいきました。メンバーシップカードを作るのに25ポンド+VAT/年ですが洗剤やティッシュなど生活非需品が結構安いので元はとれそうです。
今日は洗剤、ティッシュなどのほかにビールやヨーグルトなどを買ってきました。安いけど量が多いので絶対金額は結構かかってしまいます、、これがコストコの狙いなんでしょうね。すっかりはまってしまった私たち夫婦でした。
隣にはIKEAがありこのあたりはいつも混んでいます。

さて英国の技術者の状況について少々書いてみます。
私の勤めているところはアルゴリズム開発・ファームウェア開発・RTL開発などしてます。人数は10数名の小さな所帯です。昨年の7月に一人エンジニアが辞めたので後任のエンジニアの採用を行いました。採用するエンジニアはファームウェア開発のジュニアエンジニアです。採用広告を出すと多くのエンジニアが応募してきました。応募者の国籍は英国、イタリア、スペイン、ポーランド、ポルトガル、インド、パキスタン、ナイジェリアです。こちらはEU圏内なのでやはり国際色豊かです。
履歴書を見たり面接をしてみるとまたちがう一面が見えてきます。
(1)英国人の応募者はほとんど40歳以上。リダンダント(人員整理)で職を失った人ばかりです。英国人のジュニアクラスは皆無です。つまり英国人の若手技術者は居ないかわが社に興味がないということです。いろんな状況から判断して若手英国人技術がいないのが実態のようです。
(2)若手の応募者は半導体のアナログやレイアウト設計を学んだ人、さらにはEMCなどを学んだ人が多い。ファームウェアのエンジニアを募集しているのに、、組み込みソフトを学んだ人は居ない。英国ので需要と供給が大変ミスマッチしている?

 こちらの面接は初めてでしたが結構面白かったです。日本では何故当社に応募したの?とか仕事に対する取り組み姿勢は?などの仕事のスキルよりモチベーションを重視します。こちらはスキルを重視します。ですから面接の時に技術的な課題を出して、その場で回答させる形式です。これをリーダクラスのエンジニアが3名交替しながら行うのでだいたい一人の面接は半日コースです。 これだけ話をすると応募者の本質が見えてきます。

何故日本と英国で面接の仕方が違うかというと日本は比較的長期間会社に勤めるので技術は会社に勤めている間に習得できる。むしろ会社への忠誠心とか仕事への思い入れのようなものを重視します。(最近は少々変わってきましたが)
英国では2-3年でキャリアアップのために職を変わるのが普通なので即戦力が要求されるため、技術的な質問が多くなります。

 技術的な質問に対しての応募者の回答は私にとっては不満です。何でこんなことがわからないの?と思うことがあります。例えば200Kbyteのデータを100kbpsの伝送路で転送するとどのくらい時間がかかる?みたいな課題について正確な解答ができる人がほとんど居ないです。
 簡単な処理をするCのコードを書いてというと10分講釈してその間に4-5行しかコードを書いてないとか、、(履歴書にはCはWellと書いてあるのに)                       
 既に現役エンジニアを退いて10年以上たった私でもできるような計算や思考過程が若手の応募者にはできないのですね、(計算の正しさやCの文法でなくどうやって考えるかが欠けています。) 

このような状況を私は非常に深刻に受け止めています。今後この関係の話を時々書いてみたいと思います。

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