2009年1月18日日曜日

アナログディスク

現在は音楽のパッケージとしてはCDが全盛である。一時期アナログディスクは全滅したかに見えたがこのところ、アナログディスク(LP、EPなど)の再生が復活しているようだ。

Audio機器としてアナログプレイヤーやカートリッジもしぶとく生産されている。というよりメーカは限定されているがどんどんと新製品が発表されている状態だ。

私自身もなんだかんだと言ってアナログ再生を絶やしたことがない。
学生時代初めてのレコードプレイヤーはマイクロのMR-211というモデルであった。
これは親から買ってもらった。感謝
その後良い音を求めて数台のプレイヤーを遍歴した。
同じマイクロのSOLID-5、YAMAHAのYP-D7(多分)などだ。またDENONのDP-3000にグレースのG-940というオイルダンプのアンプをつけたプレイヤーを自作した。これは現役で日本に置いてある。

これらのプレイヤーは多かれ少なかれ軸受けの擦れる音がしたりレコードの内周で音が悪くなるなどの不満があった。DP-3000はこれらの不満が比較的少なかったが最近はサーボがうまくかからず回転が安定しない、、、

1990年頃LinnのLP-12を購入した。もうアナログプレイヤーは使命を終えて今後進化することはないのでアナログプレイヤーは買い換えずにいようと思っていた。しかしAudioショップでLP-12の音を聴きその考えが一変し購入した。当時LP-12は今の値段から考えるとびっくりする位安くて私でもなんとか購入することができた。その後10年以上かけて少しずつUpgradeして来た。

LP-12はターンテーブルが回っていても擦れる音など全くしないし安定したプレイヤーで満足している。ただしプレイヤーのフローティング構造と床およびラックが形成する共振により歩くと針飛びが起こりこれが改善されていない。床に直置きか高さが30cm程度のラックなら良いが操作性が悪いのでやっていない。機械的な共振の分散などさせればいいと思うが妙案が浮かばない。

以上は私的な歴史であったが音楽メディアの歴史を振り返る。以下の年代は新方式が発売された年ではなく主流になって来たと思われる年なので解釈により前後する。各メディアはかなりの期間オーバーラップしている。

1925年~1955年(30年間)    SP時代   
1955年~1985年(30年間)    LP時代(1958年頃からステレオ開始)   
1985年~2009年(24年間)    CD時代

これを見て思うことは
①CDはあと5-6年で次のメディアにその座を譲る?
②各メディアの寿命はかなり綺麗にそろっている。
③昔のメディアとの共存の余地が残っている。
④次のメディアに主流はなんだろう?

各項目について簡単に説明する。

①CDはあと5-6年で次のメディアにその座を譲る?

歴史的な必然から考えると5-6年で衰退すると思う。しかし次の主流となるメディアが混沌としたまま決まらずCDは引き続き主流で居続けると思う。ただしこれは音楽を供給する人と聴く人の姿勢によるだろう。

CDの後を継ぐパッケージ形式のメディアは今のところ無い。SACDやDVDオーディオが候補だがこれが主流になるように思えない。またSACDやDVD以外の方式を開発しても採算が取れない。後継者として可能性が高いのはiTUNE Storeなどのネット配信である。AACやMP3程度の音質で良くて音楽を聴き捨てるような人が多くなればこのメディアがCDの後継者となるだろう。

しかし大事に音楽を聴きたい人が居る限りAACなどでは不満があるのでCDは残ると思う。レコード製作会社もDRMなしのFLAC等のフォーマットに全面的に移行することは望まないはずだ。販売店なども生き残りをかけて魅力的なパッケージメディアの開発や販売方法を考えるだろう。だからCDは意外と長生きするだろう。

上記の予想はずっと生き残ってもらいたいという期待も込めているので実際には主役の座を去ってしまうかもしれない。

②各メディアの寿命はかなり綺麗にそろっている。

年々技術革新が進んでいるので次々に新方式が開発されそうだが、見事に寿命が揃っている。特にCDは20年くらいで次のメディアに代わってもいいように見えるが、、、

結局これは技術だけでなく市場・業界との関係だと思う。市場・業界は頻繁なシステム変更を望まないし許さない。30年くらいが丁度世代交代するサイクルなのだろう。会社でも20代後半くらいから50代半ばくらいまでの30年が会社で核となって働く次期だ。音楽の聞き手も十代から音楽を聴き始めて40代位で音楽から離れる。もちろん一生聴き続ける人も居るが。また各メディアの録音・再生技術は10年~15年くらい試行錯誤して確立される。あまり早くメディアの変更をするとメディアの本領を発揮せずに終わってしまうことになる。大体30年位のサイクルでメディアを変更すれば業界も市場もそろそろいいかと納得するのだろう。でも今のように人間の寿命が延びて定年も延長するとメディアの寿命も延びるかも。

③昔のメディアとの共存の余地が残っている。

特に説明はしないがいまだに少数ながらSPの愛好者もいるようだし、メディア自体は残っているし、、

④次のメディアに主流はなんだろう?

有力候補の無い中で何が主流になるのか?私としてはパッケージメディアが主流で居て欲しいが  多分クラウドコンプーティングのサーバ上にそれぞれのレコード棚が有るという状態になってしまうかも、、、


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