2009年8月23日日曜日

スケートをする大臣?

スコットランドに来て初めてエジンバラのナショナル・ギャラリーに行った。私は絵の良し悪しが分からない人なので美術館へはあまり行かない。それに美術館に居ると息詰まるような感じがして疲れてしまう。

昨日は、かみさんに連れられて行ってみた。そして一つの絵に興味を持った。それが”The Skating Minister"という絵である。なぜかわからないが魅力的な絵だ。いい年をしたおじさんが気持ちよさそうにスケートをしている。そしておじさんなのに滑る姿が華麗であり美しい。こんな構図の絵を見たことが無いので新鮮に感じた。

http://www.nationalgalleries.org/collection/scottish_home/4:6599


美術館でお土産を買ったことが無い私が思わずこの絵のマウスマットを買ってしまった。
家に帰ってからこの絵について調べてみた。この絵はスコットランドを代表する絵でありスコットランドの文化のイコンであるそうだ。しかし1949年まではほとんど知られていなかった。絵が描かれたのは1790年頃。画家はHenry Raeburn。Robert Walkerという人がDuddingston Lochという池でスケートをしている。この池はエジンバラのcity centreのすぐ近くにあるホリルード公園にある池だ。今はこの池は全く凍らないが昔は凍ったのだ。そう言えば私も子供のころは近くの田んぼに水を張って凍らせたスケートリンクでスケートをしたものだ。

Robertは"Minister of Canongate Kirk"だったそうだ。始めは軍事関係の大臣だと思った。ministerは大臣だし、Canongateは大砲のある門?しかし違った。ministerは牧師という意味もある。Canongateはロイヤルマイルの下の地区の名称。昔はエジンバラから独立した自治区だったそうだ。ちなみに大砲はCannonなのでスペルが違う。そしてKirkはスコットランド語で教会のこと。知らなかった。そう言えばこちらにはKirkton,Kirknewton,Kirklison,KirklandとかKirkのつく地名が多い。ふとKirk Douglasはスコットランド出身かと思ったがユダヤ系でありそれを隠すためにスコットランドの名前をつけたとのこと。つまりRobertはCanongate教会の牧師だったということがやっと分かった。やはりこのような知識は調べないと分からない。

下の写真がCanongate Kirk。特徴的な建物で気になっていた。
あまり絵が好きでない私であるが、このスケートおじさんは数少ないお気に入りになりそうだ。

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