本日も天気がいいのでローモンド湖にでも行こうかと思ったが、かみさんの体調が悪く近くのNew Lanarkに行くことにした。
ここは紡績工場と住居の複合施設で、世界遺産になっている。
空想的社会主義者と呼ばれるロバート・オーエンが自分の経営するこのNew Lanarkの紡績工場で働く労働者に利益を還元し豊かな生活ができるようにした。例えば子供の労働を禁じ教育を与えたり、医療を無償で提供したのだ。
現在は廃墟になっているかと思っていたらホテルはあるし、ビジターセンターではアトラクションもあるし、現在でも150名ほどの住人が紡績工場時代の住居に住んでいる。1968年(丁度40年前)まで工場が操業していたそうだ。
以下の写真はロバート・オーエンの言葉である。
正しい訳かどうか自信はないが「これからの世の中には、社会の階級制度を維持するための奴隷制度、強制労働、年功・経験によるもの以外の差別待遇は無くなるであろう。」
エンゲルスは「空想から科学へ」という著作の中でロバート・オーエンなどの空想的社会主義を批判したそうである。
しかし科学的社会主義理論により作られた社会主義、共産主義の国家は事実上消滅し、自由主義、市場原理主義になっている。
ところが市場原理主義も行き詰まり、矛盾を見せている。これからは市場原理に従うものの統制経済の色がついてくるのであろう。
そんな時にこの世界遺産を訪れたのは感慨深い。歴史は振り子のように揺れ動きながらロバート・オーエンの夢見ていた世界を目指そうとするのかもしれない。
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