表題の本を読んだ。これは文句無しに面白い。
これを読んでいて私の青春時代の熱い思いが蘇ってきた。またジャズおよびそれをとりまくレコード会社、ジャーナリズムの変遷について私が当時感じていた疑問が明解に説明されていたり、私が全く知らなかった真実が書かれている。
この本ではジャズ喫茶の歴史を戦前~50年代、60年代、70年代、80年代、90年代以降という時間軸とその年代ごとに存在した/する異なったコンセプトのジャズ喫茶の対立軸を述べる。そこにジャズ自体の動きも加え多層的にジャズ喫茶の歴史と現在を語っている。
私も学生時代は地方都市のジャズ喫茶でアルバイトをしていた。オーナーは午後6時~閉店の10時まで店に出ないのでその時間は私が全てを任されていた。そんな経験があるのですごく親しみを感じながら読んだし、当時の私とジャズ喫茶経営者の間にあるあまりにも大きな意識の差を初めて知ることができた。
意識の差とは何かと言うと、、当時の私は店で色んなジャズを聞けることと自分の稚拙な選曲をお客さんに聞いてもらうことが嬉しかった。ただそれだけであった。しかし志あるジャズ喫茶の店主はジャズについての豊富な知識をベースに客を啓蒙し、ジャズ業界全体の活性化をめざしつつ自分のジャズ喫茶の経営も存続させるという難しい命題に取り組んでいたのだ。
自分のジャズ体験も含めてこの本についての感想を別の機会に少々書いてみたい。
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