以前金田式DACを作る構想について書いた。DACに使う部品で入手困難になるものは成り行きに任せようと思っていた。しかし思った以上に値段が高騰している。
例えば2SC960とか2SA607というトランジスタをDACの出力段に使用する。これらは20年ほど前はペアまたはコンプリメンタリで300-400円位だったような記憶がある。これらのトランジスタから放熱器を取り除いたトランジスタが2SC959と2SA606で上記放熱器付きのトランジスタと値段はあまり変わらなかったように記憶している。
「無線と実験」の今年の4月号の若松通商の通販広告を見ると2SA606がペアで800円だった。それが2009年の5月号では1200円になっている。あっという間に価格上昇している。これはもう在庫が無いことか?
話はそれるが手許にある「無線と実験」の2008年2月号の若松通商の広告を見ると2SA607のペアが1890円だった。これらのトランジスタは時価なので一概に比較できないが2SA607と2SA606の値段の差がペアで690円~1090円ということはあの放熱器の値段が1個あたり350円から550円というだ。非常に割高である。でも金田式のアンプでは放熱器は必須なので放熱器に対する需要がかなり高く放熱器付きトランジスタの値段が高いのではないかと推測する。以前はこれらのトランジスタに取り付ける汎用の放熱器が市場にあったが今は見かけない。それだけにトランジスタに付属している放熱器の価値があがったのか?
またまた話がそれてしまうが、金田氏のアンプ設計は非常にアマチュア的であり恐ろしい部分がある。デバイスを定格一杯で使うのでデバイスの表面温度が非常に上がる。一般に接合部の温度が175℃以下ならいいのだが彼の設計はぎりぎりの設計なので表面温度は70-80℃以上になることが多い。その他にも半固定抵抗や可変抵抗がオープンになった場合のフェールセーフが考えられていないとか電源スイッチにスパークキラーが入っていないなどなど。電源スイッチに関しては以前彼の記事の中でスイッチが良く壊れるとぼやいていたような記憶がある。スパークキラーを入れれば故障は大幅に減るのに、、
でも金田式の音に魅力を感じるのでDACを作りたいと思っている。絶滅危惧種のトランジスタが値上がりしているのは上記の通り在庫が無くなっているサインと考え、躍らせれているのは承知で必要数量+αを通信販売で購入した。このトランジスタを使ったDACがいつ作れるかはわからないがしばらくは実家で在庫となってもらおう。
その間DAIやDACを制御するマイコン部分のソフトでも考えてみよう。
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