2009年7月10日金曜日

平岡正明氏死去

新聞で平岡正明氏が亡くなったことが報じられていた。
ご冥福をお祈りします。

彼の本は2-3冊しか読んだことが無い。それも30年位前のことだ。いわゆるサブカルチャを深く掘り下げる人であり若い頃は影響を受けた。その後あまり彼の文章と接してはいなかった。私が年齢を重ねたためかもしれない。時々彼の書いた文章をスイングジャーナルで読んだ。確か寺島靖国氏とJazz論争をしていたのではなかったか?Jazz論争というとやはり30年ほど前に慶応大学教授だった故鍵谷幸信氏とJazz評論家の岩浪洋三氏の論争を思い出す。論争は良く覚えていないが鍵谷氏がJazzに思想や政治が必要とするのに対して岩浪氏が楽しければ良い的な観点での論争だったと思う。

平岡氏と寺島氏の論争はよく覚えていない。本当に論争があったのか?も記憶が薄れて忘れている。もし論争があったとしたら形而上学的な視点と形而下的な視点での論争であったろう。それだけに両者の論点はすれ違いが多く、お互いに上げた足を取り合う展開になっていたような気がする。とにかく忘れてしまった。歳はとりたくないものだ。

最近では平岡氏はMJに連載を書いていた。まさにサブカルチャの生き字引的な内容であり私の知らないことが色々と書いてあった。中にはP610のエッジを張り替えた記述もあり「この人、意外にAudioのこと詳しいじゃん」と思った。アンプ製作者の佐久間氏との交流もあったようだ。そして5月頃入院したそうだがその後も連載を続けて居たのでまさか亡くなるとは、、 

平岡氏のような人が居なくても国は滅びないだろうし、経済活動にも影響しないだろう。また外交政策が変わることがない。ただ国としての幅や奥行きというものは彼のような人間が何人も居て自然に形成されるものだと思う。逆に言うと彼のようなあるいはもっと異種の人たちの存在をどれだけ許容しうるかにより国家の奥行きが決まると思う。

今の世の中はこのような許容度が少しずつ減っているような気がする。そして本来社会の中で居場所のあるべき人たちが許容されず変な方向に押しやられてしまい歪として出て来ているのではないかと思う。
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